前項で説明したように、永住権も持っていない外国人は、基本的に日本の銀行の住宅ローンを利用することはできません。ですから、現金を用意しなければならないことになりますが、それが無理な場合は、母国の銀行の住宅ローンが、海外の不動産購入に対応していないか調べてみましょう。ただし、日本に7年以上居住している外国人で、安定した収入があり、頭金を不動産購入代金の20%を準備できる場合、日本の銀行でも住宅ローンを利用できるところがあります。もしくは、外資系のノンバンクの住宅ローンであれば、利用できるケースがありますので、こちらも併せて調べてみてください。しかし、全ての外国人に対応しているわけではなく、国民の信用情報が国外に出ることを許可しているのは、アメリカ、イギリス、カナダだけですので、これらの国籍を持つ外国人だけが利用可能です。
ほとんどの外国人は日本の銀行に口座を持っていないため、海外送金を利用するケースが多いです。送金先は、ほとんどの場合、不動産業者の口座になります。大金を不動産業者に預けることになりますので、信頼できる不動産業者を選ぶことが大切です。海外送金を利用する場合は、大きなお金が動きますので、きちんと支払明細書をもらうこと、そして、送金したら、きちんと送金されているか、領収書をもらうとともに、送金した銀行に外国為替計算書も貰うようにしましょう。
不動産購入では、現金や海外送金の他に小切手で支払うことも可能です。ただし、取り扱う金額が大きいですので、信用がおける“預金小切手”に限って使用可能とされている場合がほとんどです。しかし、預金小切手は、すぐに現金化できないので、売主に好まれない場合があります。その場合は、それが元で契約がスムーズにいかなくなってしまいますので、海外送金で支払うことをおすすめします。